1『老後の家がありません-シングル女子は定年後どこに住む?』(中央公論新社)
コロナが 「賃貸族」を再考させたはじめまして、みなさん。モトザワです。57歳、独身、子なし、住宅大好きな「住み道楽」のフリーライターです。いきなりですが、質問です。コロナは、あなたの生活を変えましたか…

コロナが 「賃貸族」を再考させたはじめまして、みなさん。モトザワです。57歳、独身、子なし、住宅大好きな「住み道楽」のフリーライターです。いきなりですが、質問です。コロナは、あなたの生活を変えましたか…
息子を亡くした母の孤独と強さ本書について、作者自身が「小説」であり「フィクション」と言っている、と訳者あとがきに書かれている。けれど、イーユン・リーの愛読者も、はじめて読む人も、とまどうかもしれない…
まえがきもし、あなたがいま、この本を書店の店頭で立ち読みしているのなら、本書のもくろみのいくらかはすでに達成されたということになる。『立ち読みの歴史』を立ち読みする人がいる、こんなに愉快なことがある…
自分の耳垢、ミニカー、スーパーボール、石、ちびた鉛筆等々。これまでにわたしが集めてきたささやかな物たち。誰もがそんなリストを持っているに違いない。そう、生まれてから一度も何かを集めたことのない人間な…
父親殺しのミステリー丸谷才一の『横しぐれ』は、昭和四十九年の「群像」八月号に発表された。今から二十年の昔(ALL REVIEWS事務局注:本書評執筆時期は1996年付近)。当時、これを読んだときの感銘は忘れがたい…
作りこみの深い網羅的論集米大統領選に向けた党大会と予備選挙が始まっている。中間選挙以降に新有権者となるZ世代は潜在投票数830万人とも。Z世代全体での有色人種率は45%となり、多様性が増す。この層は政治意…
本書には、作家三島由紀夫が聖心女子大を卒業したばかりの正田美智子と見合いをしたのではないか、そこから発展して、もしその結婚が成就していれば三島は市ヶ谷の自衛隊で劇的な割腹自殺などしなかったのではない…
20世紀初頭のパリ、夜の街描き出すシュルレアリストたちは詩を絶対視し、小説を断罪していたが、皮肉なことに彼らが書いた小説は「時代を映す鏡」になっていた。ブルトンの『ナジャ』、アラゴンの『パリの農夫』、…
1946年夏、朝鮮から日本への「密航」を経験し、戦後は混乱の中、「洗濯屋」としてどうにか東京で暮らしをつむぎながら作品を残した尹紫遠(ユン・ジャウォン:1911-1964)という在日朝鮮人作家がいました。これまで…
「水追い師」と水をめぐる迫真の物語アラビア半島の小国オマーンにある小さな村。時代は20世紀中ごろ。雨のほとんど降らない、砂漠の地の物語だ。現在のオマーンは産油国として知られていて、小説に描かれる地域社…