1『おはん』(新潮社)
しっとりとして、あでやかで宇野千代の『おはん』を高校生で読んだとき、こんな美しい、こんな一字のゆるぎもない小説があるものか、と感じ入った。もと正妻いま愛人という設定も面白かったし、ぐうたらな男のひな…


しっとりとして、あでやかで宇野千代の『おはん』を高校生で読んだとき、こんな美しい、こんな一字のゆるぎもない小説があるものか、と感じ入った。もと正妻いま愛人という設定も面白かったし、ぐうたらな男のひな…


コロナが 「賃貸族」を再考させたはじめまして、みなさん。モトザワです。57歳、独身、子なし、住宅大好きな「住み道楽」のフリーライターです。いきなりですが、質問です。コロナは、あなたの生活を変えましたか…


「誇れる国」の敗戦後変転、理想はどこに1930年代はじめ生まれの訃報が続く。先日は岸恵子さん、半藤一利さんは5年前。お二人とも危惧をもたれていた。戦争を知らない世代が道を誤るのではないか。戦争だけはやる…


なぜ、現代の少年マンガはとても残酷で理不尽なのでしょうか。そしてそれにもかかわらず、なぜこれほどまで熱狂的に支持されているのでしょうか。『進撃の巨人』『鬼滅の刃』『呪術廻戦』『チェンソーマン』…これら…


著者はライブハウス「ロフト」の創業者。入居金6031万円+月額利用料約19万円の老人ホームに入ったものの、2年で退去するに至った顚末(てんまつ)を記す。驚き、笑い、呆(あき)れ、そして人生の幕引きについて考…


二人の少女の絶望と孤独、波瀾万丈語り手のアニエスは、結婚を機にアメリカに引っ越してきたフランス人。二十代の彼女はニワトリとガチョウを飼育し、庭の菜園で野菜を育てている。そんな彼女のもとに、幼なじみで…


ぶっ飛ぶ場面、それは私の中にも四十五歳、音楽プロデューサーの夫と、子どもと暮らすアーティストの「わたし」は、住まいのあるLAから車でニューヨークにいく旅を企画する。しかしながら彼女は、自宅から車で三十…


夫が愛した土地に思い重ね吉村昭の『三陸海岸大津波』は、一昨年の東日本大震災以後、大きな評判を呼び、増刷された。そのとき、吉村はすでに鬼籍に入っていた。妻の津村節子は、大震災のとき、長崎にいた。文章は…


そういう首相が存在した、記憶政治家の回顧録はどうしても自慢話が多くなり、不都合な事柄がカットされたり、真実を知っているのは私だと開き直ったりもするので、受け止める側が引き算しながら読む必要がある。だ…


本当の主役は? 語りの曲芸味わうクラスナホルカイは昨年ノーベル文学賞を受賞したハンガリーの作家。 『サタンタンゴ』(「悪魔タンゴ」の意味)は一九八五年に出版された彼のデビュー作だが、すでに並外れた才能…
