1『小学生のボクは、鬼のようなお母さんにナスビを売らされました。』(ワイヤーオレンジ(インプレス))
いつか子どもを残して死ぬ母親の鬼のような愛迫力のある黒の線描画。ナスと文字にだけ使われる濃い紫。シンプルな二色遣いが、深いメッセージを届けてくれる絵本だ。現在四十代の作者の、十代のころの体験がもとに…


いつか子どもを残して死ぬ母親の鬼のような愛迫力のある黒の線描画。ナスと文字にだけ使われる濃い紫。シンプルな二色遣いが、深いメッセージを届けてくれる絵本だ。現在四十代の作者の、十代のころの体験がもとに…


コロナが 「賃貸族」を再考させたはじめまして、みなさん。モトザワです。57歳、独身、子なし、住宅大好きな「住み道楽」のフリーライターです。いきなりですが、質問です。コロナは、あなたの生活を変えましたか…


ヨーロッパ各地の極右政党、トランプ大統領誕生、ブレグジット……リベラリズムとデモクラシーはもう終わりなのか?2018年7月にオバマ元米国大統領がフェイスブックで称賛、いまもアメリカで話題を読んでいる政治学書…


本書には、作家三島由紀夫が聖心女子大を卒業したばかりの正田美智子と見合いをしたのではないか、そこから発展して、もしその結婚が成就していれば三島は市ヶ谷の自衛隊で劇的な割腹自殺などしなかったのではない…


書状から読む無名女性の生き様二百年以上前の無名の女性の研究は困難を極める。女性の史料は少なく、研究がワンパターンに陥りがちであった。日記や随筆を遺(のこ)すのは、学者や医者の娘が多い。紀州藩の学問一…


知的ゲームのような展開アルベール・カミュの『異邦人』は二十世紀を代表するフランス小説。日本でも窪田啓作訳で親しまれてきた。「きょう、ママンが死んだ」で始まる不条理文学の金字塔だが、決して難解なわけで…


家族の物語 感じる哀切三島賞作家、小野正嗣の、本当に待望の新刊。小野の小説は、ちょっと不思議だ。今度の小説は、森のはずれに暮らす一家の物語なのだが、その森がどこにあるのか、森の地図はどんなふうになっ…


「見たまま」魅力を案内歌舞伎座で三大名作のひとつ『仮名手本忠臣蔵』が序幕から通しで上演されるのは12年ぶり。赤穂浪士の仇(あだ)討ちを題材としたこの演目に関心があつまる今、時を得た一冊が出た。章立てを…


60年の思考の軌跡 時代の特異点希有な回想録である。ここにはノスタルジーがない。情景描写がない。武勇伝がない。つまり「自己愛」的な要素がきわめて少ない。そもそも著者自身が主役にみえないのだ。記されてい…


小説に近い 魅力的な批評いま、若い文芸批評家として活躍著しい田中和生の最新作。彼が文芸批評の領域にのめり込むきっかけとなった太宰治を論じている。だが、ふつうの太宰論なら、何もこの欄で取り上げる必要は…
