1『老後の家がありません-シングル女子は定年後どこに住む?』(中央公論新社)
コロナが 「賃貸族」を再考させたはじめまして、みなさん。モトザワです。57歳、独身、子なし、住宅大好きな「住み道楽」のフリーライターです。いきなりですが、質問です。コロナは、あなたの生活を変えましたか…

コロナが 「賃貸族」を再考させたはじめまして、みなさん。モトザワです。57歳、独身、子なし、住宅大好きな「住み道楽」のフリーライターです。いきなりですが、質問です。コロナは、あなたの生活を変えましたか…
表現の特殊性に迫る鮮やかな訳出ディケンズの名は日本では明治期からよく知られているが、この代表作を未読の人は意外に多いかもしれない。貧しい孤児がある罪人を助けたことから後援を得て紳士修業のためにロンド…
現代にまで続く民族、宗教のドラマ新書五○○頁(ページ)に収まり切らないリッチな内容だ。第一次世界大戦後に滅ぶまでほぼ五百年近く、西欧に拮抗(きっこう)する文明だったオスマン帝国。その興亡を描き切る。一…
ショッキングな書名だ。著者の阿部恭子氏は≪二○○八年、日本で初めて犯罪加害者家族の支援団体を設立≫。活動を続けるうち、家族内の性加害/被害の実例を多く知る。例1。地元名士の息子が元同級生を刃物でメッタ刺し…
馬場文耕なる者、けしからんと獄門馬場文耕(ぶんこう)の本は無ければ、日本国に甚大な悪影響が及ぶ「文化のインフラ本」だ。文耕は江戸の講釈師だが、大江戸ジャーナリズムのチャンピオン。徳川政権の暗部恥部を…
アン・タイラーくらい女性が読んで共感できる作家も珍しい。彼女が繰り返し描くのは、大家族の中で日々夫や子供の世話に追いまくられる女性の疲労感であり、淋しさであり、ささやかな夢と幸福だ。ドラマ性に欠けた…
ルネ・ドーマル(Rene Daumal 1908-1944)フランスの作家。シュルレアリスムの影響下で青年期をすごし、同人誌〈大いなる賭〉の若い詩人集団の一員として、年長のシュルレアリストたちと交流。やがてその活動から…
語り手は、三十代最後の夏の休暇をスペインで過ごすことに決めたリュシー。マラガ、エステポナ、セビーリャなどのアンダルシア地方を回り、その後、妹の住むマドリッド経由で、知人の結婚式に参列するため地中海の…
「溯りの思考」が発掘する動く広告の歴史文化史研究者に不可欠な資質は「溯(さかのぼ)りの思考」ではないか。どんなモノにも歴史があるから、外見的な変遷をクロノロジックに辿(たど)っていけばそれなりの「〇…
3つの言語の間で揺れる今年、第64回日本エッセイスト・クラブ賞を受賞した『台湾生まれ 日本語育ち』の作家の、原点を示す小説集。表題作以外に中篇「好去好来歌(こうきょこうらいか)」を収録。 この小説の主人…