コラム
橋爪 大三郎「2023年 この3冊」毎日新聞|<1>東浩紀『訂正可能性の哲学』(ゲンロン)、<2>野田智義『コンテクスト・マネジメント 個を活かし、経営の質を高める』(光文社)、<3>斎藤幸平『マルクス解体 プロメテウスの夢とその先』(講談社)
2023年「この3冊」
<1>東浩紀『訂正可能性の哲学』(ゲンロン)
<2>野田智義『コンテクスト・マネジメント 個を活かし、経営の質を高める』(光文社)
<3>斎藤幸平『マルクス解体 プロメテウスの夢とその先』(講談社)
<1>は、本年六月刊の『観光客の哲学 増補版』の続編。頑なに原則にこだわるのでなく、柔軟に自己の再定義に開かれている思索はどうすれば可能か。これまで誰も気づかず深く考えなかったテーマを、ウィトゲンシュタインやルソーやドストエフスキーを手がかりに掘り下げていく。姉妹編で負けず劣らずに充実の新書『訂正する力』も超お勧めだ。
<2>は、大学院大学至善館の講義シリーズ第二弾。企業とは、経営とは? ど真ん中の直球だ。人間らしく働くとはどういうことか。こんなに充実したビジネス本は初めてだ。野田さんありがとう。
<3>は、「人新世」をリードする著者の渾身の書。晩期マルクスの思索を読み解き、脱成長に舵(かじ)を切る必然を発見する。ポスト資本主義を模索する最前線に、脱成長コミュニズムが名のりをあげた。
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![中村桂子「2023年 この3冊」毎日新聞|<1>西田洋平『人間非機械論 サイバネティクスが開く未来』(講談社選書メチエ)、<2>中沢新一『カイエ・ソバージュ[完全版]』(講談社選書メチエ)、<3>ロビン・ダンバー『宗教の起源 私たちにはなぜ<神>が必要だったのか(白揚社)](/api/image/crop/916x687/images/upload/2025/03/e172f187e73582fd5102cba2655da740.jpg)






















