書評
『とんでったら あふりか』(福音館書店)
映画監督の羽仁進さんが『やまたのおろち』という絵本や、『シンバの国』という画集を出していたことを知らなかった。
だから、この本の帯にある「羽仁進・映画監督が子どもたちに贈るアフリカの夢」というコピーを読んでも、まさか「羽仁進さく・え」の絵本だと思わなかった。だから、わかった時にはビックリした。
絵が、とてもいいのだ。
気持ちがダイレクトにつたわってくる。何度見ても、いつまで見ててもたのしくて、味のある絵だ。
サン・テグジュペリの『星の王子さま』の、あの表情のある線と相通じている。
でてくる動物、ネコやヒョウや、フラミンゴやバッファローや、ライオンやゾウや、サイやキリンや、シマウマやウサギの、かわいくてイキイキしていること、表情のゆたかなこと。
とにかく、とてもたのしい。そうして、絵本のストーリーがいかにもなまとまりかたをしていないのがすばらしい。
これは、一冊の絵本を作るために「考え出されたストーリー」ではないのだ。
羽仁進さんが、アフリカに出かけて、映画を撮ったり、動物を観察したりした。そういう中で感じたことを、つたえたくて描かれ、書かれた「絵本」なのだった。名作である。
だから、この本の帯にある「羽仁進・映画監督が子どもたちに贈るアフリカの夢」というコピーを読んでも、まさか「羽仁進さく・え」の絵本だと思わなかった。だから、わかった時にはビックリした。
絵が、とてもいいのだ。
気持ちがダイレクトにつたわってくる。何度見ても、いつまで見ててもたのしくて、味のある絵だ。
サン・テグジュペリの『星の王子さま』の、あの表情のある線と相通じている。
でてくる動物、ネコやヒョウや、フラミンゴやバッファローや、ライオンやゾウや、サイやキリンや、シマウマやウサギの、かわいくてイキイキしていること、表情のゆたかなこと。
とにかく、とてもたのしい。そうして、絵本のストーリーがいかにもなまとまりかたをしていないのがすばらしい。
これは、一冊の絵本を作るために「考え出されたストーリー」ではないのだ。
羽仁進さんが、アフリカに出かけて、映画を撮ったり、動物を観察したりした。そういう中で感じたことを、つたえたくて描かれ、書かれた「絵本」なのだった。名作である。
朝日新聞 2006年04月30日
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