書評
『モダニストの物言い―現代美術をめぐる確信と抵抗一九九〇―二〇〇五』(美学出版)
現代芸術とその批評をめぐる書物だが、美術全集や絵画鑑賞の入門書に慣れ親しんだ者にとっては、かなり衝撃的な内容であろう。
しかし、批評の手厳しさは内輪争いのためのものでもなければ、特定の個人に対する攻撃でもない。美術とその批評がどうあるべきか。容赦のない批判には、この問題に対する強烈な思いが込められている。過激な言辞はときには違和感を覚えさせるかもしれない、だが、著者の見解はあくまでも公共性の文脈において理解されなければならないであろう。
巻末では文学にも言及し、批評のあり方は美術のみならず、知的営みの全分野に共通する問題であることを示唆した。立場の如何はともかく、その意見には虚心坦懐に耳を傾けるべきであろう。
【この書評が収録されている書籍】
しかし、批評の手厳しさは内輪争いのためのものでもなければ、特定の個人に対する攻撃でもない。美術とその批評がどうあるべきか。容赦のない批判には、この問題に対する強烈な思いが込められている。過激な言辞はときには違和感を覚えさせるかもしれない、だが、著者の見解はあくまでも公共性の文脈において理解されなければならないであろう。
巻末では文学にも言及し、批評のあり方は美術のみならず、知的営みの全分野に共通する問題であることを示唆した。立場の如何はともかく、その意見には虚心坦懐に耳を傾けるべきであろう。
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