『家紋の話』(KADOKAWA/角川学芸出版)

森 まゆみ
職人技が生んだ洗練、家系由来と離し考察作家泡坂妻夫氏が神田の松葉屋という紋章上絵師(もんしょううわえし)の三代目で、数十年紋を書いてきたと…
書評
1984年、地域雑誌『谷中・根津・千駄木』を創刊、2009年の終刊まで編集人を務める。専門は地域史、近代女性史、まちづくり、アーカイブ。
98年に『鴎外の坂』で芸術選奨文部大臣新人賞、03年に『「即興詩人」のイタリア』でJTB紀行文学大賞、14年に「青鞜の冒険」で紫式部文学賞を受賞。そのほかサントリー地域文化賞、建築学会賞(文化賞)他。
著書に『「谷根千」の冒険』『女三人のシベリア鉄道』『海に沿うて歩く』『おたがいさま』『暗い時代の人々』『子規の音』など多数。
職人技が生んだ洗練、家系由来と離し考察作家泡坂妻夫氏が神田の松葉屋という紋章上絵師(もんしょううわえし)の三代目で、数十年紋を書いてきたと…
本草学の系譜たどる、簡素で的確で美しい近ごろ柿(かき)がおいしい。八百屋の店先に色つやのいいのが並んでいる。カタいのが好きな人、熟柿がこた…
「天才編集長」を描く元部下の思い伝わる男なのにオカッパ頭。白いジャンパーに茶系のズボンの「銀座のゴジラ」。きわめつきのガンコにして絹のよう…
美しい手が生み出す普通だが非凡な人生「野本先生は、ほんとに美しい手をしておられる」。本書は、半世紀に五千人以上を取り上げた助産婦野本寿美子…
封印解かれた体験記、活劇のような面白さ一九六七年秋、劇団を主宰する一人の東大生が、ヒッピーのたまり場新宿風月堂で二人の米兵に泊めてくれと頼…
「明治の徒花」を覆す、新鮮で懸命な文化史べーんと腹にひびく太棹(ふとざお)、肩衣(かたぎぬ)に袴の娘が「今ごろは半七さん……」とさわりを語る…