
翻訳家。訳書にエミリー・ブロンテ『嵐が丘』、マーガレット・ミッチェル『風と共に去りぬ1-5巻』(以上新潮文庫)、ヴァージニア・ウルフ『灯台へ』(河出書房新社 世界文学全集2-1)、J.M.クッツェー『恥辱』(ハヤカワepi文庫)、『イエスの幼子時代』『遅い男』、マーガレット・アトウッド『昏き目の暗殺者』『誓願』…もっと読む
『かたづの!』(集英社)
鴻巣 友季子「戦わない力」貫く君主に作者の姿勢江戸初期に遠野に実在した珍しい女大名を主役に据え、遠野の「叱り角」と言われる片角(かたづの)伝説、八戸の…
書評
『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』(文藝春秋)
鴻巣 友季子血を流す傷と対峙する“無色の男”の物語文学には異性関係を超越したプラトン的ソウルメイト(片割れ同士のような魂の友)が描かれてきた。トリスタン…
書評
『BUTTER』(新潮社)
鴻巣 友季子過去を塗り替え蓋をしている女の黒々とした心の闇ある連続殺人事件をモチーフにした小説だ。ふくよかで、料理好きで、世話焼きの女と交際していた中…
書評
『かわうそ堀怪談見習い』(KADOKAWA)
鴻巣 友季子起承転結をすり抜けて抽出された「怪」のエッセンスあの柴崎友香が怪談話を書いたと聞いて、一瞬、耳を疑い、すぐに購入した。なにしろ、柴崎友香と…
書評
『忘れられた花園』(東京創元社)
鴻巣 友季子古典を本歌取り、語りのモザイク「秘密」が人間を興味深いものにする。英国南西部の海沿いに立つ壮大な領主の屋敷(マナーハウス)。ここには人知れ…
書評
『オリーヴ・キタリッジの生活』(早川書房)
鴻巣 友季子ふつうの人々 後半、神業の「化け」久々にアメリカらしい直球勝負の連作短編集の登場だ。去年の翻訳書のダークホースNo.1。刊行から5カ月、ぐいぐ…
書評
『ポリティコン』(文藝春秋)
鴻巣 友季子ヒッピー型ユートピア、残酷な筆桐野夏生のすごさは、古典的なスタイルを取り入れながら現代と密に切り結んで、既存のジャンルを「えいやっ」と投げ…
書評
『オリクスとクレイク』(早川書房)
鴻巣 友季子終末世界が問う生命の倫理生命に関わるパンドラの函(はこ)はすでに開けられたか? 遺伝子操作などは「神の領域」への侵犯か? アトウッドは前者の…
書評
『王のパティシエ─ストレールが語るお菓子の歴史』(白水社)
鴻巣 友季子古き時代を甦らせるレシピ本18世紀前半、元ポーランド王の娘マリアの輿入(こしい)れに付いてきたニコラ・ストレールは、ルイ15世のパティシエとな…
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