解説
『ロシアは今日も荒れ模様』(講談社)
ソ連崩壊前後から、ロシアという名に戻ってやや立ち直りを見せていたころまでの十数年間、通訳の仕事を通して、とりわけ政府要人(ゴルバチョフやエリツィン)の通訳として、米原万里はこの「天使と悪魔が共に棲む国」のもろもろの事情を鋭く観察していた。その意味で本書は〈爆笑しながら読むロシア現代史〉として、のちのちまで第一級資料として引用されるはずである。
激しく揺れ動くロシアの背後に、米原は繁栄をきわめながらも没落の気配を漂わせている日本の「寒々とした未来」を見ている。いまわたしたちは「日本の寒々とした現在」に心を痛めている。彼女の目はたしかだった。
【この解説が収録されている書籍】
激しく揺れ動くロシアの背後に、米原は繁栄をきわめながらも没落の気配を漂わせている日本の「寒々とした未来」を見ている。いまわたしたちは「日本の寒々とした現在」に心を痛めている。彼女の目はたしかだった。
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