書評
『繊細すぎてしんどいあなたへ――HSP相談室』(岩波書店)
最近、「HSP」とか「繊細さん」という言葉をよく目にする。HSPはハイリー・センシティブ・パーソン(Highly Sensitive Person)の略で、超敏感な人という意味の心理学用語だ。
ぼくは鈍感が服を着て歩いているような人間。その対極にある繊細さんとはどんな人なのか、興味がわいてきた。たくさんあるHSP本のなかで選んだのが串崎真志著『繊細すぎてしんどいあなたへ HSP相談室』(880円)。岩波ジュニア新書の一冊だ。このシリーズは中高生向けに書かれていて分かりやすい。「中3階級(=中学3年生程度の学力と理解力)」を自認するぼくにはぴったり。
まず、HSPは病気ではなく気質、性格。だから、治療するものではないという。
また、繊細さにもいろいろな種類があるという。本書では「怒っている人が怖い」「友だちの顔色をうかがってしまう」など6タイプに分類している。「怒っている人が怖い」というのは、自分が怒られているわけではないのに、怒っている人や不機嫌な人がいるだけで辛くなってしまうこと。HSPとは、感じすぎ、想像しすぎてしまう人なのである。
HSPは「細かいところが気になってしまう」が、それは「細やかなところに気が付く」と言い換えることもできる。悪いことばかりじゃない。根底にあるのは物事を深くとらえる多感さだ。
では、HSPの生きづらさ、しんどさはどうすればいいのか。この本には「気持ちのバリアをつくること」など、さまざまなノウハウが紹介されている。共通するのは、過敏な自分を理解し、客観化・相対化すること。イメージ・トレーニングなどで、世間との折り合いをつける練習をすること。
ところで、本書を読んでいて気が付いた。コロナ自粛で人と会うことがなくなり、ほっとしている自分に。著者のいうHSP6タイプの大半がぼくにも当てはまる。自分は鈍感だと思っていたけど、そうでもないらしい。この本を実践しよう。
ぼくは鈍感が服を着て歩いているような人間。その対極にある繊細さんとはどんな人なのか、興味がわいてきた。たくさんあるHSP本のなかで選んだのが串崎真志著『繊細すぎてしんどいあなたへ HSP相談室』(880円)。岩波ジュニア新書の一冊だ。このシリーズは中高生向けに書かれていて分かりやすい。「中3階級(=中学3年生程度の学力と理解力)」を自認するぼくにはぴったり。
まず、HSPは病気ではなく気質、性格。だから、治療するものではないという。
また、繊細さにもいろいろな種類があるという。本書では「怒っている人が怖い」「友だちの顔色をうかがってしまう」など6タイプに分類している。「怒っている人が怖い」というのは、自分が怒られているわけではないのに、怒っている人や不機嫌な人がいるだけで辛くなってしまうこと。HSPとは、感じすぎ、想像しすぎてしまう人なのである。
HSPは「細かいところが気になってしまう」が、それは「細やかなところに気が付く」と言い換えることもできる。悪いことばかりじゃない。根底にあるのは物事を深くとらえる多感さだ。
では、HSPの生きづらさ、しんどさはどうすればいいのか。この本には「気持ちのバリアをつくること」など、さまざまなノウハウが紹介されている。共通するのは、過敏な自分を理解し、客観化・相対化すること。イメージ・トレーニングなどで、世間との折り合いをつける練習をすること。
ところで、本書を読んでいて気が付いた。コロナ自粛で人と会うことがなくなり、ほっとしている自分に。著者のいうHSP6タイプの大半がぼくにも当てはまる。自分は鈍感だと思っていたけど、そうでもないらしい。この本を実践しよう。
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