
1961年長崎生まれ。文芸評論家、フランス文学者。ロック、ラップなどの音楽・文化論、現代日本文学をめぐる批評活動を行う。最新作に『戦争へ、文学へ 「その後」の戦争小説論』(集英社)。その他の著書に『フランス暴動 - 移民法とラップ・フランセ』『じゃがたら』(共に河出書房新社)、『フットボール・エクスプロー…もっと読む
『ちいさな城下町』(文藝春秋)
陣野 俊史地域の城址に歴史訪ねるイラストレーター、安西水丸の、城下町をめぐるエッセイ集。城下町について、冒頭、安西はこう述べている。旅の楽しみの一…
書評
『ふぉとん叢書001 雪の下の夢 : わが文学的妄想録』(冬花社)
陣野 俊史読者に迫る吟味された言葉副題が「わが文学的妄想録」。妄想というのは、三木さん流のテレだと思うが、とにかくこの本には、長く小説と詩を書いてき…
書評
『火山の下』(白水社)
陣野 俊史元英国領事の甘美な24時間いったいこれはどんな小説なのだろう? 悩む。だが読むのをやめられない。不思議な魅力だ。時は1938年11月2日。場所はメキ…
書評
『ホノルル、ブラジル: 熱帯作文集』(インスクリプト)
陣野 俊史語る口調に独特の熱気管啓次郎の文章は、いつ読んでもみずみずしさに溢(あふ)れている。文学作品だろうと、ハワイだろうと、トルティーヤだろうと…
書評
『きみのいもうと』(白水社)
陣野 俊史そっぽを向かれたダメ男去年翻訳された『ぼくのともだち』に続いて、今年もボーヴの翻訳に触れることができた。主人公のアルマンは、いまは金持ちの…
書評
『公園』(河出書房新社)
陣野 俊史小説への心意気感じる作品今年の文藝賞受賞作。著者も言うとおり、公園は不思議な場所だ。人々はいちおう一つの場に集結しているのだが、皆やってい…
書評
『ピアノ・ソロ』(集英社)
陣野 俊史緻密な構築で独特の世界エシュノーズの小説を心待ちにしている読者は、決して数多いとは思えないけれど、緻密(ちみつ)に構築された彼の小説世界は…
書評
『エレクトロ・ショック』(河出書房新社)
陣野 俊史フランスのテクノ社会論あまり知られていないが、フランス産のテクノは世界的市場を持つ。最近ではダフト・パンクやAirの成功がある。だが、フラン…
書評
『あしたから出版社』(筑摩書房)
陣野 俊史会社設立の舞台裏描く夏葉社。 著者の島田潤一郎さんがひとりでやっている出版社だ。島田さんがこの会社をスタートさせたのが、2009年9月。最初の本…
書評
『どうしてこんなところに』(双葉社)
陣野 俊史純文学・エンタメの領域を超越主人公の久保田輝之は、妻を殺してしまった。妻や娘に生活の苦労をかけないよう、久保田は所属していた劇団をやめて仕…
書評
『ナンバーワン・コンストラクション』(新潮社)
陣野 俊史聖性の織り込みに挑む鹿島田真希の最新作。若い建築史のS教授。自分は小説を書きたいのだと明言しながらもS教授の研究室に通うことになるM青年。非…
書評
『ニンジアンエ』(集英社)
陣野 俊史戦争の日常緻密に淡々と昭和18年。ビルマ戦線に宣撫班(せんぶはん)として同行した、若き新聞記者・美濃部。戦況はまだどこかに長閑(のどか)さを…
書評
『カミュ『よそもの』きみの友だち』(みすず書房)
陣野 俊史知的ゲームのような展開アルベール・カミュの『異邦人』は二十世紀を代表するフランス小説。日本でも窪田啓作訳で親しまれてきた。「きょう、ママン…
書評
『新約 太宰治』(講談社)
陣野 俊史小説に近い 魅力的な批評いま、若い文芸批評家として活躍著しい田中和生の最新作。彼が文芸批評の領域にのめり込むきっかけとなった太宰治を論じて…
書評
『森のはずれで』(文藝春秋)
陣野 俊史家族の物語 感じる哀切三島賞作家、小野正嗣の、本当に待望の新刊。小野の小説は、ちょっと不思議だ。今度の小説は、森のはずれに暮らす一家の物語…
書評
『ぜつぼう』(講談社)
陣野 俊史奇人たちとの交流にいやし本谷有希子をご存知(ぞんじ)だろうか。劇団を主宰し、複数の小説を上梓(じょうし)している。小説はといえば、なかなか…
書評
『迪子とその夫』(草場書房)
陣野 俊史職人の手仕事のように書き継ぐ文芸誌だけで月に四冊出ている。季刊の雑誌を入れると、五冊出る月もある。最近の新人賞受賞作は、一時に比べれば数篇…
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『1974フットボールオデッセイ』(双葉社)
陣野 俊史ひと味違うサッカー小説ドイツ・ワールドカップが近づいて、サッカー本は再び活況を呈している。特定の選手に光を当てたもの、戦術や国民性にこだわ…
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『ずっと』(KADOKAWA)
陣野 俊史恋から凌辱へ、少女の心揺らす著者の森健には一度だけ会ったことがある。彼が「群像」新人賞を受賞した直後のことだった。受賞作『火薬と愛の星』は…
書評
『文盲: アゴタ・クリストフ自伝』(白水社)
陣野 俊史動乱のさなか、敵語で書く『悪童日記』三部作を読んだときの衝撃は忘れられない。研ぎ澄ました文章。残酷な内容。童話のような語り口。アゴタ・クリ…
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